キッコーマンとキッコーマンソイフーズは豆乳を乳酸菌で発酵した乳酸発酵豆乳飲料の整腸効果をヒト試験で確認した。
豆乳を2つの乳酸菌(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus(ラクトバチルス デルブルッキー サブスピーシーズ ブルガリカス)とStreptococcus thermophilus(ストレプトコッカス サーモフィルス)で発酵し、加熱殺菌した乳酸発酵豆乳飲料を、2週間連続摂取した時の整腸効果を確認した。
便秘症状を示す20〜50歳の男女24名を対象に、2週間の観察期間の後、200mlの紙パック入りの飲料を1日1本、2週間毎日摂取してもらった。便通への影響は、排便日誌とアンケート調査により評価した。また、観察期間、摂取期間終了時に採便し、腸内フローラや有機酸・腐敗産物の解析を行った。
試験期間中は毎日食事調査を行い、各期間中の摂取エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、コレステロール、食物繊維の摂取量を計算した。
便通への影響を解析した結果、観察期間中に比べて、乳酸発酵豆乳飲料の摂取期間で、排便量、排便回数、排便日数が有意に増加した。摂取期間終了時に実施したアンケート調査から、便通改善を自覚していることがわかった。また、腸内フローラに占めるビフィズス菌の割合も有意に増加した。
食事調査の結果では、観察期間、摂取期間で摂取した栄養摂取量に有意な変動は認めらず、便通や腸内フローラへの影響は、乳酸発酵豆乳飲料の摂取によると考えられる。
これらの結果から、乳酸発酵豆乳飲料の摂取は便通や腸内環境の改善に役立つとみられる。
この結果は8月28日〜30日に神奈川県藤沢市で開催された第64回日本食品科学工学会大会で発表した。