世界初、缶コーヒー飲用時の様々な気持ちの数値化に成功

 アサヒ飲料は最新の脳波測定技術「感性アナライザ」を応用し、缶コーヒーを飲んでいる時、無意識に感じている様々な気持ち(感性)を世界で初めて数値化した。
 脳波研究の専門家として様々な領域で活躍している慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科の満倉靖恵准教授と共同で検証した。
 信号解析技術をベースとした最新の脳波解析装置「感性アナライザ」を世界で初めて、缶コーヒーの飲用時に使用。その結果、飲用時の気持ちの変化をリアルタイムで数値化することに成功した。
 アサヒ飲料の『抗酸化高低温二段抽出』技術を用いて作った「スッと飲めて、キリッとした苦味を持つタイプのブレンド缶コーヒー」を飲む前と飲んだ後で比べると、特に「ストレス」が低下する傾向が見られた。ストレスが軽減した理由は、コーヒー豆の焙煎や抽出方法による香りや香味、トータルでの香味バランスに起因しているとみられ、さらなる検証を進めている。

 感性アナライザとは満倉准教授と電通サイエンスジャムが共同開発した装置で、脳波から感性をリアルタイムで把握するシステム。ヘッドセットを付けて簡易的に計測した脳波を解析し、「ストレス」、「好き」、「興味」、「集中」などの感性指標を瞬時に評価できる。データは1秒ごとに計測できるので、これまで不可能だったその時、その瞬間の心の変化を把握できる。
 感性アナライザは様々な分野で応用が見込まれる技術で、既にタイヤ性能評価などで活用している。
 同社では「これまで利用者から寄せられる意見にはブレンドタイプの缶コーヒーを仕事前に飲むと『気持ちがすっきりして前向きに仕事に取り掛かれる』、『なぜか明るく、前向きになれる気がする』などがあった。
 今後は『スッと飲めて、キリッとした苦味を持つタイプのブレンド缶コーヒー』でストレスが低下した要因を解明するだけでなく、様々な飲料で飲用前後の気持ちの変化をリアルタイムで測定、数値化する。結果を応用し、新たな商品開発、ブランド育成につなげたい」と意欲を示している。