使い捨てゴム手袋を再資源化、リサイクルモデル始動
殺菌装置メーカーの�螢錙璽�ソリューション（長野県辰野町、荻原真二社長）は食品工場などで使用される使い捨てゴム手袋を回収して油化し、生成物（再生油）を商品の配送車両に使ったり、地域社会で活用したりする「サプライチェーンリサイクルモデル（仮称）」を今年中に展開すると発表した。
リサイクルモデルは、同社の「油化システム」を食品工場やスーパーのプロセスセンターに設置してもらい、サプライチェーンから出た使い捨てゴム手袋を回収し、油化（ケミカルリサイクル）する仕組み。
同社が行ったニトリルゴム手袋（12.5�圈砲量�化テストではＡ重油（5.75�圈砲箏斂�・灯油（2.10�圈法▲�ーボンブラック（1.85�圈法▲�フガス（2.80�圈砲�生成された。これらの生成物を非常用発電機やディーゼル燃料などに使い、ゴム手袋の再資源化につなげる。
スーパーのプロセスセンターを活用した使い捨てゴム手袋のリサイクルモデル（イメージ）
ゴム手袋を油化する工程では加温する際に酸素は入れず、燃焼させないため、従来のサーマルリサイクル（廃棄物の燃焼による熱取り出し）とは比較にならないほどＣＯ２排出量を減らせるという。
同社は衛生用のゴム手袋を紫外線で除菌する「ソルパット」シリーズを2016年から食品工場などに提供している。食品工場ではゴム手袋の１人あたりの交換頻度が高く、１日当たりの使用枚数は多い。「ソルパット」はわずか４秒間で食中毒原因菌を99.9％以上、除菌・不活性化できるため、交換頻度を減らして使用枚数を削減できる。
今回のリサイクルモデルのスキームでは手袋除菌装置を活用してもらうことも想定している。同社はゴム手袋の使用減による資源保全とゴム手袋の再資源化を実現し、循環型社会の形成に貢献するとしている。