冷凍野菜・果実を選別、従来機種を小型化、低価格に

 食品製造プラント・機械メーカーのビューラー(横浜市、マックス・クリンゲル社長)は冷凍野菜・果実の色彩・形状を選別し、異物を除去する光学式選別機の最新モデル「ソーテックスE1D」をこのほど国内で発売した。2007年に発売した高性能機種「ソーテックスK」の機能を維持しながら、コンパクト設計にし、価格も六割程度に抑え、小規模の冷凍野菜メーカーなどに提案している。

    光学式選別機「ソーテックスE1D」

 ソーテックスE1Dは、シュートを流れ落ちる原料を、前後2方向からカメラで捉え、色彩の良・不良を選別する。カメラはロンドンの自社工場で生産している。
 独自の「PROFile」形状認識技術により、形状不良も見分けることができる。
 さらに、植物が特定の周波数(赤外線領域の波長)をごくわずかしか反射せず、プラスチックや木材、段ボールなどがよく反射する性質を利用した「InGaAs」技術をオプションで組み合わせると、異物だけが浮き上がって見えるため、選別精度がさらに向上する。不良、または異物と判断した対象物には、エアーを吹きつけ、押し出すように弾き飛ばす。
 操作はタッチパネル。あらかじめセットしてある数種類のモードを選択するだけ。感度の調整や新たなモードの作成も可能。オールステンレス製のため、水洗いができる。
 同社は冷凍野菜メーカーへの提案をメインにしているが、冷凍野菜・果実を原料として使う加工食品メーカーにもユーザーを広げたい考え。
 今後、コンベアなどの駆動装置が必要になる生鮮品への対応も検討する。