野菜シート「ベジート」を積極販売
ベジートを陳列しているイートーヨーカドー大森
店のクッキングサポートコーナー
イトーヨーカ堂は野菜をシート状に加工した「ベジート」を積極的に販売している。今年３月から都内の大井町店（品川区）と大森店（大田区）でテスト販売したところ、大規模な告知をしていないにも関わらず、販売が好調だったため、６月末から首都圏の118店に扱いを広げ、翌週から全国に広げた。
「ベジート」は、長崎県の�螢▲ぅ襪�2017年９月に製品化した。規格外の野菜と寒天のみで着色料・保存料を使わずにシート状（21cm×19cm、４ｇ）に加工した新しい食材。にんじんと大根をラインナップしており、それぞれ５枚入りで税込378円。テスト販売を開始したばかりのかぼちゃは４枚入りで378円。
生春巻の皮と一緒に巻いたり、ちぎってサラダに振りかけたりと幅広いアレンジが可能。野菜嫌いの子どもがいる家庭で重宝されているという。店舗では、メニュー提案をするクッキングサポートコーナーと、乾物売場に並べている。
イトーヨーカ堂の越智敏行加工食品部マーチャンダイザーは「私が担当しているわかめや海苔などの乾物、米、缶詰では新しい商材がなかなか出てこない。ベジートを見て新しいと思った。５枚入りで税別350円は海苔で言うと最高級クラスの価格。メーカーもこの価格で売れるのか不安がっていたが、当社が勝手に決めさせてもらった。テスト販売で手応えをつかみ、いけると思った。８月の販売数量は７月比で1.4〜1.5倍」と語っている。今後はセブン＆アイグループのヨークベニマルやヨークマートにも販路を広げ、販売価格を下げることも視野に入れている。
アイルはベジートの開発に20年かけたという。当初は従業員５名だったが、13名に増やし、24時間稼働の量産体制を整えた。
ベジートについて説明する越智マーチャンダイザー