全11工場の主燃料を重油から天然ガス・都市ガスに転換

 森永乳業は盛岡工場(岩手県盛岡市)の使用燃料を重油から都市ガスに順次転換する作業を進めてきたが、このほど完了したと発表した。これで全11工場の主燃料が天然ガスや都市ガスに切り替わった。

 盛岡工場は高栄養流動食を中心に製造しており、2019年度の生産量は2万7000tに上る。これまでに冷水用冷凍機を高効率設備に更新し、CO2排出量を年間500t削減した。今回の燃料転換でさらに年間1100tを上積みし、合計1600tの削減を見込む。年間1100tは2019年度に盛岡工場で排出したCO2総量の約13%に相当するという。

 森永乳業は2018年度に佐呂間工場(北海道佐呂間町)、2019年度に別海工場(北海道別海町)でボイラ使用燃料を重油から天然ガスに切り替えており、年間のCO2排出量を両工場合わせて1万500t削減している。

 また、利根工場(茨城県常総市)には太陽光パネルを設置したほか、神戸工場(神戸市)ではコーヒー飲料製造時に排出されるコーヒーかすなどをエネルギー化して工場内で利用するなど、自然エネルギーの利用を進めている。

 こうした取り組みを進めた結果、2019年度は2013年度比でCO2排出量原単位12.6%の削減を実現した。排出量原単位は一定量の電気をつくる場合のCO2排出量を言い、森永乳業はグループ全体で2021年度までに2013年度比8%、2030年度までに20%の削減目標を掲げている。