釜石に水産振興の拠点開所

 岩手大学(盛岡市)は震災で甚大な被害を受けた三陸沿岸地域の復興支援を推進するため、三陸復興推進本部を設置し研究や技術提供などの支援に乗り出した。

3大学が協定を締結。左から、松山東京海洋
大学長、藤井岩手大学長、相澤北里大副学長

 協力するのは▽教育▽生活▽水産業▽ものづくり▽農林畜産▽地域防災――の6分野。その拠点として10月30日、釜石市鈴子町の市教育センターに「三陸復興推進本部釜石サテライト」を開所した。
 東京海洋大と、海洋バイオテクノロジー研究所(釜石市)を持つ北里大とも協定を締結し、水産業の振興にも連携して取り組む。同日、松山優治東京海洋大学長、藤井克己岩手大学長、相澤好治北里大理事・副学長が調印式に臨んだ。
 センターには岩手大職員4人が常駐し、支援ニーズの収集や復興プロジェクトの推進、研究成果の情報提供を行う。現場窓口として、漁業、企業、住民を結ぶ役割を担う。
 水産業は水産物の加工技術の高度化やマーケット開拓、養殖の新技術開発などで支援する考え。また今後、久慈市など三陸地域の拠点都市にエクステンションセンターを設け、沿岸全域で活動を展開する。