花粉症の子どもの20.6%に “果物を食べて口や喉に痒みやピリピリ感”

 ロート製薬は0〜16歳の子どもを持つ親を対象に「子どもの花粉症」アンケートを実施し、花粉症と口腔アレルギー症候群の因果関係を調査した。
 0〜16歳の子ども2935人のうち、「花粉症だと思う」と親が実感している子どもは31.5%だった。 花粉症の症状が出る季節は、春が85.8%、夏10.7%、秋39.0%、冬12.9%。
 2935人中13.5%の子どもが、口腔アレルギー症候群の症状である「果物を食べて口や唇、喉に痒みやピリピリ感・イガイガ感を感じたことがある」と回答した。
 花粉症の実感のある子どものみを対象に同様の質問をしたところ、20.6%が口腔アレルギー症候群の症状あると回答し、約1.5倍も高い結果になった。
 「口腔アレルギー症候群」の症状があると答えた397人に、症状が起きた時に食べていた果物を尋ねたところリンゴ・桃・キウイが45.3%、メロン・スイカ31.5%、その他の果物41.3%だった。
 花粉症と口腔アレルギー症候群の症状がある190人では、リンゴ・桃・キウイが50.0%、メロン・スイカ38.9%、その他の果物35.8%だった。
 アレルギー表示推奨品目である、リンゴ、桃、キウイの発症率が高い。

 口腔アレルギー症候群(OSA)は特定の果物や野菜などを食べると、口・唇・喉の口腔粘膜やその周辺にイガイガ感や痒みなどのアレルギー症状を起こすことをいう。
 花粉症患者はOSAを起こしやすいと言われており、「花粉-食物アレルギー症候群(pollen-food allergy syndorome,PFAS)」と呼んでいる。
 これは花粉症のアレルゲンと似た物質が果物や野菜の中に含まれるため、花粉症の人が生の果物や野菜を食べた時にOSAを発症することがある。
 花粉との関連が報告されている食べ物は数多くあり、リンゴ・桃・キウイはハンノキやシラカバなどの花粉に、スイカ・メロンはカモガヤ、ブタクサなどの花粉にアレルゲンが類似していると言われている。
 多くの場合、ピリピリ感や痒みの症状はしばらくすると治まるが、長く続く場合や呼吸器に症状が出た場合には迅速に受診する必要がある。

 調査はインターネットで昨年11月15〜20日実施した。結果は回答した親(1872人)の実感であり、医師の診察結果による数値ではない。