ニチレイフーズは米100%を原料とした新食感のフライ用衣材を開発した。単なる小麦粉の代替えだけでは需要拡大に限界があると判断。米の新しい魅力を引き出す技術開発が必要と考え、2年の開発期間を経て米100%のフライ用衣材の開発に成功した。
小麦粉を配合せず米粉で作ったパンを原料とした衣材は流通しているが、新技術は全く異なるという。米粉を使ったパンは小麦粉不使用ではあるものの、酵母、食塩、油脂、糖などを配合しているが、同社は多孔質の米膨化物を製造し、粉砕したものを用いている。
食感に影響する米膨化物の製造には、米の粒度が大きく影響するため、最適な粒度の米と米粉を検討し、その配合割合も確立した。膨化物は米100%のため、例えばパン粉粉砕機に通すと、粉々に崩れてしまうため、粉砕方法を工夫することで、目的の粒度に合わせた衣材の連続的な量産化が可能となった。
米100%で製造可能だが、副素材と合わせることで様々な用途に応じた衣材の製造も可能となる。