工場のエア漏れ、CO2濃度測定の診断サービス開始

    「エアリーク診断サービス」のイメージ

 食品工場などの施設管理業務を手がけるNECファシリティーズはエアコンプレッサーのエア漏れを調査する「エアリーク診断サービス」と、室内の二酸化炭素濃度を測定する「CO2濃度診断サービス」をこのほど提供開始した。

 工場側は電力浪費の有無や、節電のための空調制御によってCO2濃度がどれぐらい上昇するかなど、工場の稼働状況を把握することができる。

 「エアリーク診断サービス」は工場設備の稼働に必要な圧縮空気を送る配管のエア漏れ箇所を超音波センサーを使って特定する。抜き打ち検査ではなく、配管全体の漏れを診断することが可能で、高所や天井裏、床下の調査も行うことができる。

 エア漏れは配管の老朽化などによって発生する。エア漏れが起こると、それを補うためにコンプレッサーが過剰に稼働して電力を浪費する。「広大な工場内の配管をすべて目視で調査するのは難しい」、「正しく調査できるノウハウがない」という声を受け、安価でスピーディなサービスとして商品化した。

CO2濃度1000ppm以下を基準に診断

 「CO2濃度診断サービス」は室内空調機や装置排気口を中心に室内のCO2濃度を専用の測定機で測定する。工場はビル管理法が適用されないが、快適性の判定材料として同法が定める1000ppm以下を基準に診断する。

 工場やオフィスなどの居住エリアでは自主的な節電や電力会社のデマンドレスポンス(需給ひっ迫時の電力使用抑制)などによって空調機の運転を制御し、省エネを行うが、反対に空気中の二酸化炭素は上昇する。「省エネのための空調制御を計画的に実施したい」、「快適性を担保したい」などのニーズに対応する。

 サービス費用は「エアリーク診断」が38万円から(税抜・配管長800mまで)。「CO2濃度診断」が18万円から(税抜・40箇所まで)。

 NECファシリティーズは今回の診断サービスを含め、トータルエネルギーマネジメントプランとして企業に提案する。カーボンニュートラル関連ビジネスとして2025年までに売上高50億円をめざす。

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