GABA測定者の負担を軽減、簡単・迅速な測定

 サタケは米に含まれるGABA(γ−アミノ酪酸)の含量を簡単・迅速に測定できるGABA測定装置「GABAlyzer(ギャバライザー)」を10月25日発売した。
 米と薬品を混合して振とうし、米に含まれるGABAを抽出した後、酵素を加えるなどの前処理を行い、試薬を加えて発色させ、その色の濃淡を読み取りGABA含量を測定する。

            GABAlyzer

 一連の操作に専門知識は不要で、だれでも簡単に測定できる。前処理から測定までの全工程に要する時間は、10検体同時に処理した場合で約4時間。従来装置の約5時間に比べ迅速に測定できる。そのうち測定者が直接操作に関わる時間は、10検体同時処理の場合で約2時間と従来装置の約4時間に比べ約50%短縮。大幅な負担軽減・能率向上を実現した。また、従来装置には必要だった劇物等を一切使用しないので、試薬の保管や廃液処理にかかる負担も軽減できる。
 メーカー希望小売価格は測定器本体と付属品一式を含み税抜230万円。ただし、PCや冷凍庫、タイマー、試薬類が別途必要。主にGABA生成装置を導入する精米工場や共同乾燥調製施設などへ、初年度5台の販売を見込む。

発芽玄米に多く含まれる機能性成分

 同社は機能性成分GABAを多く含む米「GABAライス」を製造する「GABA生成装置」を2009年に開発して以来、GABAライスのおむすびを提供する店舗の開設をはじめ、消費者庁への機能性表示食品届出など、同技術の認知向上に努めてきた。
 GABAライスなど米のGABA含量をチェックする測定装置についても、2009年に初めて開発したが、操作時間の短縮など測定者負担を軽減する改良を行った。
 GABAはアミノ酸の一種で、体内で抑制系の神経伝達物質として脳内の血流を活発にし、酸素供給量を増やしたり、脳細胞の代謝機能を高める働きがある。発芽玄米に多く含まれる、健康に役立つ成分として知られている。