東京都の冷蔵倉庫は収容能力が不足
東京冷蔵倉庫の五十嵐会長
東京冷蔵倉庫協会の五十嵐康之会長は「都の冷蔵倉庫は現状満杯の状態。これは冷蔵倉庫の設備が足りていないことに起因する」と28日会見し指摘した。インフラ不足を示すデータとして「1000人当たり設備トン数」の主要都市の数値を次のように示した。�＿Ｉ�166.5ｔ�⊃生�151.6ｔ�Ｊ＿�143.2ｔ�ぢ膾�128.7ｔ�ヅ豕�109.2ｔ。全国平均105.7ｔ。
五十嵐会長は「都で収めきれない荷は神奈川や埼玉など隣接県や他の都市に流れている。東京はこの20年間にわたり設備の新設がない。スクラップ＆ビルドも、もう少し稼がないとできない。利益率を上げないと冷蔵倉庫業界は発展しない」と強調する。
今年１月から10月にかけての荷動きについては「荷物は増えても減ってもいないが、回転が少々遅くなっている。ただし荷物の内容が大きく変わり、都の庫腹がますますタイトになった」と語り、９月末の都の在庫率は前年より約３ポイント高い40.1％とデータも示した。輸入豚肉など畜産品や冷凍加工品が増えたため庫腹がきつくなったという。
「冷凍加工品は天洋食品事件が１月末に発生し入庫が減ると予想したが、餃子に代わる製品、中国以外の海外製品が入庫した。その結果、軽い品物で満庫になっている」。１パレット当たり積載重量が原料製品の半分以下という「かさ高品」の多さを五十嵐会長は嘆き、荷物の容積に比例した料金体系への理解、協力を荷主に求めた。