フィード・ワン、北九州の新工場を竣工

北九州の新工場を竣工

　配合飼料メーカーのフィード・ワンは北九州市若松区の響灘臨海工業団地に国内最大規模の水産養魚用飼料製造工場をこのほど竣工した。
　敷地面積は約２万㎡、建築面積約7200㎡。「高品質」、「高効率」、「省エネ」をコンセプトに、最新鋭の生産設備を備えた水産飼料専用工場で、年間生産量は約８万ｔ。ペレット設備（２ライン）、エクストルーダー設備（２ライン）、減圧油添装置（４基）、自動包装設備（３ライン）などを導入することで、高品質の配合飼料を少ない人数で効率的に製造できる。

　　　　　　　新工場の外観

　工場内には飼料工場ではめずらしい自動倉庫（収容能力837ｔ）を設置しており、１時間あたり60ｔ（60パレット）を搬出できる。また、環境にも配慮し、工場横に設置した大型脱臭装置で工場内の空気を脱臭した上で排気している。
　新工場の建設は、旧・協同飼料と旧・日本配合飼料が合併し、フィード・ワンに統合されてから初めての大型投資案件で、水産飼料専用工場としては国内最大。旧・日配の関西工場の老朽化などに加え、水産飼料事業のさらなる強化・拡大を図るため、生産拠点の再構築を行った。
　今後はアジア市場での需要拡大などを見込み、11月頃をめどにISO22000の認証を取得し、水産飼料の輸出を視野に入れている。また、カンパチやクロマグロなど新魚種の飼料生産にも挑戦する。
　同社では「従来にない原料の発掘、提案できる製品の開発、コスト競争力のある製品の提供が当社の使命。天然魚に太刀打ちできる養殖魚を生産できるように、微力ながら業界に尽力したい」としている。