新製品の食品トレー、量販店で導入広がる

 カットフルーツ容器「APオクタ」シリーズ

 食品容器大手エフピコのグループ会社、エフピコチューパ(東京都新宿区)は内篏合(かんごう)形式のカットフルーツ容器や主菜部分に内篏合ポケットを設けた弁当容器など、画期的な新製品を量販店や飲食店に提案している。容器置き場の省スペース化やオペレーションの削減につがるとして導入が広がっている。
 このほど開催された「エフピコフェア2019」に出品し、来場者の注目を集めた。
 カットフルーツ容器「APオクタ」シリーズは内篏合形式を採用して液漏れを防ぐほか、蓋(ふた)を容器と一体型にして資材点数を減らした。これによって在庫スペースを抑えることができる。
 さらに蓋の形状を8角形にした。担当者によれば「オクタはギリシャ語で8を意味する」という。光の反射や屈折を利用して、商品が売場できらめく演出をねらった。容器はカットフルーツだけでなく、「あんみつ」や「ゼリー」、「わらび餅」など多種多様に活用できる。関東地方が地盤のスーパー大手でこのほど導入が決まったという。

汁物も一緒にワンプレートで提供できる

       「DL」シリーズ

 「DL(デリカランチ)」シリーズの最大の特長は弁当容器の円形ポケットに部分的に内篏合蓋を付けることで汁物がこぼれない構造にしたこと。ポケットにカレーや麻婆豆腐、オリジナルスープやソースを入れて、ご飯、おかずと一緒にワンプレートで提供できる。
 内篏合蓋は弁当容器の蓋と一体化しており、ポケット用の蓋や仕切りを別に必要としないため、蓋を2回かぶせる手間やコスト削減にもつながる。
 弁当容器の全周は側面篏合で指が入りにくい構造にし、異物混入や改ざんを防止する。耐熱温度110℃で電子レンジ使用可能。
 中食需要の拡大に伴って導入先が広がっており、担当者によれば料理配達サービスUber Eats(ウーバーイーツ)を利用する飲食店のほか、南東北から中部エリアで多店舗展開するスーパー大手に採用されたという。