高性能の業界最小モデルの穀粒判別器を発売

 サタケは「穀粒判別器RGQI10B」をリニューアルして、性能向上、小型化した新型機「穀粒判別器RGQI90A」を1日発売した。

    穀粒判別器RGQI90A

 従来比約1.8倍の高解像度カメラで米一粒ごとに上面・下面・側面の3方向から撮像するので、様々な画像を高精細に取得できる。胴割部分や乳白部分の検出、裏面着色も逃さず検出し、食味に関わる粒厚測定もできる。
 搬送円盤のスリット形状、回転速度、傾斜角度を見直し、従来比約1.4倍の搬送速度を実現。高性能のCPUを搭載し、3方向から撮像した大量のデータを高速処理し、検査スピードも約5秒短縮した。1000粒のサンプルを約35秒で検査できる。
 測定、分析、結果の表示、印字機能、すべて備えたオールインワンの利便性はそのままに、さらなる小型化を実現。従来比体積約20%ダウン、設置面積も約10%ダウンのB5用紙サイズ相当となり、測定現場のスペースを有効に利用できる。オプションのモバイルバッテリーを使用すれば電源の確保が難しい検査現場でも測定できる。

 農産物検査法の改正により米麦などの農産物検査は2000年に民営化した。同社では民営化開始に合わせ、肉眼で鑑定をおこなう米穀検査技術の補助機器として玄米・精米の外観品質を判定する「穀粒判別器 RGQI10A」を2003年に発売したが、画像処理による穀物品質の迅速評価技術が高く評価され、同年の日本食品工学会技術賞を受賞した。現在はカラータッチパネルを採用した機種「穀粒判別器 RGQI10B」を販売している。同社の穀粒判別器は全国で約1500台が利用され、業界でトップシェアを築いている。
 メーカー小売希望価格は税抜65万円。主に全国の精米工場や共同乾燥調製施設向けに販売し、初年度は200台の販売をめざす。