味の素エンジ、フードテック展で新サービスを発表

 食品製造の自動化・省人化をテーマにAI、IoT、ロボット、食品機械、検査装置などが一堂に集まる「第1回フードテックジャパン」が千葉の幕張メッセでこのほど開催された。先進技術を持つ約200社が出展した。展示会に合わせて新製品や新サービスを披露する企業が目立った。

 会期中は新型コロナの影響が心配されたが、対策を万全にしたこともあり、3日間で約2万人(実人数)が来場した。出展社からは「予想以上の人出に驚いた」、「ニーズを十分探ることができた」などの声が聞かれた。

 味の素エンジニアリング(東京都大田区)は中小食品メーカー向けにコンサルティング事業「Progresta(プログレスタ)」を開始したことをアピールした。味の素グループのネットワークを活用し、品質管理や製造技術、設備の保守点検、人材教育などに精通した現役社員、OBら最適な人材を国内の食品製造現場へピンポイントで派遣する。

           味の素エンジニアリングの小林常務本部長

 味の素エンジニアリングの社員が顧客の課題をヒアリングし、味の素グループとマッチングを図る。小林文宏取締役常務執行役員エリア統括本部長は「数時間のコンサルティングから1カ月単位のプロジェクトまで、現場のニーズに合わせて柔軟に対応する」と語る。

 「海外に進出したい」、「新たな素材を使ってみたい」といった要望にも対応する。将来的には味の素グループ以外の設備・施工会社や食品メーカーにもネットワークを広げる。

 「第2回 フードテックジャパン」は来年10月13〜15日に千葉幕張メッセで開催されることが決まった。すでに出展小間が埋まり始めている。ある企業の担当者は「来年のFOOMAJAPAN(国際食品工業展)は会場が愛知に移る。都内で開催される展示会は限られるため、早々に出展を決めた」と語っていた。