産廃、廃水を最新設備で再生
モンテール つくば工場��
汚れた業務用ポリ袋は産業廃棄物として処理に費用がかかるが、洗えば資源として高く引き取ってもらえる。つくば工場はカネミヤ（愛知県半田市）が開発したポリ袋専用の洗浄機「Ｂｕｎ−Ｓｅｎ」を導入し、昨年10月から本格稼働させている。
ポリ袋専用の洗浄機「Ｂｕｎ−Ｓｅｎ」
他の工場にも導入を検討中
同機は遠心力と摩擦で袋を破り開き、振動で充分に浮かせてから水を噴射して汚れを落とす構造。少ない水でも高い洗浄能力を発揮している。
環境保護と経済性を兼ねており、汚れたままの袋を産廃処理業者に引き渡せば費用がかかるうえに、焼却や埋め立て処分となる。しかし、洗浄してリサイクルすれば、ゴミにならずに済む。
菓子製造には自社生産しているカスタードクリーム以外にも多種多様なクリームが必要となる。定番となるクリームは１日２ｔ以上使うので、10ｋｇ単位の袋ではなく、１ｔのコンテナで運ばれてきたものを受け入れ、タンクに貯蔵して、配管で送液し使用しているが、定番以外のクリームは10ｋｇ袋で受け入れる。ホイップクリームのように油脂分が多く残っている袋の洗浄でもＢｕｎ−Ｓｅｎは力を発揮している。「現在はつくば工場のみの導入だが、いずれは他の工場でも採用を検討したい」（須田工場長）と語っている。
袋の種類により分別している
資源として再利用できる
また、最新の排水処理設備を設置し、工場内で使用した水をＢＯＤ規制値「300以下」に対して「５以下」として排水している。
最新設備で処理し、再生水として活用する
その排水の水質が良いため、これを再利用しようと考え、排水再処理設備を導入した。この設備で再処理した中水をエコマットに利用し、冷却効率を上げて節電効果につなげている。これにより、夏場でも冷房をフル稼働しなくても済む。注水は５年ほど前から取り組み、機械に直接噴霧していたが、２年前にエコマットを導入した。また、ポンプで引き上げて屋根にも散水することで、室内の冷房効果を高めている。
庭の撒き水や植栽にも利用している。
エコマットに利用、本格化する夏場活躍する
次回、工場を建設する際はトイレなど生活用水にも組み込む設計にしたいと須田工場長は語っている。例えばつくば工場ならば、１日に約300人のスタッフが出勤しており、使う水の量もそれだけ多くなる。その際に排水を利用できれば、かなりの節水効果が期待できるという。