会社更生終結、設備投資計画も

 会社更生手続きを進めていた林原は東京地裁から会社更生手続終結の決定を受けた。これを機に、中断していた成長のための設備投資計画として、今後5年間で主力事業の天然甘味料「トレハロース」の増産などに100億円を投資する。
 トレハロースは岡山の2工場で生産しているが、第1工場は老朽化が進んでいるため第2工場の遊休地の活用などにより生産を集約する。さらに、長瀬産業の海外営業拠点に林原の担当者を常駐させるなどして海外への販路拡大にも積極的に取り組み、現在の海外売上高比率14%を30%に拡大する方針。
 同社は負債総額1400億円に対し、弁済原資は1305億円で、債務弁済率は約93%と異例の高さで会社更生が終結した。
 昨年2月に会社更生手続開始の申立てを行なっていたが、その後、長瀬産業がスポンサーとなり、当初から主力のトレハロースをはじめ商品の供給を間断させることなく事業を継続。今年1月28日には更生計画の認可決定の確定を受け、2月3日同社の100%子会社となるなど更生計画を順調に履行してきた。