最新機械・技術が所狭しと競演

 初披露の製品から代表的な製品まで、FOOMAの会場では様々な食品機械、包装機械が所狭しと競演している。各ブースとも自社の技術ポイントをアピールし、火花を散らしている。

 アンリツ産機システムは7月から受注を開始する小型高速・小容量型のクリーンカップスケールを出展している。すりきり式のカップとシャッタの採用で、付着性の高い食品の計量を得意としている。新機種は近年ニーズが高い少量計量の高精度・高速化に応える。新型形状のカップを採用して組み合わせ計量の安定性を向上させた。機器の小型化により集合排出時間が短くなり、生産速度は従来機に比べ20%向上するという。

新型のクリーンカップスケールに関心を寄せる来場者

 ニッコーは過熱蒸気焼成機の新機種「INNOVA」を初公開している。1つの焼成ユニットに4つの高性能ヒーターを搭載。高温の過熱蒸気を生成でき、それを食材に直接噴射(ダイレクト焼成)するため、焼き上がりに大きな違いがでる。「冷凍鮭切り身(80g)ならば、5〜6分で焼成完了。熱伝導が良く短時間調理ができる。均一の焼き上がりで、臭い移りがない。焼き目も食欲をそそる」(同社)という。

 カジワラの連続炒め機RFTは、鉄板調理の本格的な炒め感が再現できる連続炒め機。食材への火の通りがよく、短時間で高温域まで品温を上昇させ、ドラム内に水蒸気がこもらないため、食感良く仕上がる。ドラムの傾斜角度・かきとり羽根の回転速度を変えることで炒め時間を調整し、生産品に合わせて最適な炒め感を実現する。チャーハン、焼きそばなど保形性を重視した炒め調理も、落下距離を短くすることで対応できる。

カジワラの連続炒め機RFT、大型工場で実績がある

 愛工舎製作所はこのほど完成させたプレミキシングミキサーと連動した連続ミキシングシステムも紹介している。連続ミキサーの一例として前工程のプレミキシングミキサーを設置し、大型工場でどのように稼働するかを説明している。
 中村産業はABB社製によるロボット充填。マレル社のポーションカッター「I-cut300」で定量カットした生肉を、ロボットハンドで容器に充填し、シールパック社の深絞り機の包装工程でパックするという一連の流れを披露している。

プレミキシングミキサーと連動した連続ミキシングシステムを紹介している愛工舎製作所

ロボット技術の出展が目立っている(生肉をハンドリング)