ケンコーの残滓再利用事業に農水局長賞

西神戸工場の敷地内にあるポテトピール施設

 ケンコーマヨネーズ(東京、炭井孝志社長)が西神戸工場(神戸)で2009年12月から取り組み開始した端材のポテトピール(じゃがいもの皮)の液状飼料化事業が公的に高く評価され、バイオマス資源総合利用推進協議会の主催、農水省後援の第1回「食品産業もったいない大賞 農水省食料産業局長賞」を受賞した。
 表彰式典を26日都内で開き、山下正行局長がケンコーマヨネーズの牧立也常務生産部門長に表彰状を手渡した。
 同社生産戦略本部生産技術部の木村淳部長は事例発表で「ポテトサラダの生産数量は2008年度比で11.7%増に対し、廃棄物量は35.9%減」と具体的効果を説明した。

日豊食品工業などエネルギー有効活用で受賞

 食品産業もったいない大賞は(1)熱有効利用(2)運送システム効率化(3)食品ロス削減――等で顕著な実績を挙げている企業や団体・個人が対象で、初実施の今回、大臣賞1点、食料産業局長賞5点、審査委員会委員長賞6点に贈った。式典には横山信一農水大臣政務官も出席し、各受賞者の取り組みを称えた。
 食品産業もったいない大賞の農水大臣賞は山梨罐詰の「缶詰工場のシロップ廃液を利用したメタン発酵システムの確立」が受賞した。食料産業局長賞はケンコーマヨネーズの他、生活協同組合コープさっぽろ、セカンドハーベスト・ジャパン、朝日酒造、みすずコーポレーションに贈った。
 審査委員会委員長賞は、いわて生活協同組合、大都技研、パルシステム生活協同組合事業連合会、湘南AO、特定非営利活動法人フードバンク山梨、日豊食品工業の城南工場がそれぞれ受賞した。