40周記念懇親会開催、一層の技術革新を期待

 日本植物蛋白食品協会(木本実会長)は創立40周年記念懇親会をKKRホテル東京で9日開催した。関係者86名が参加した。新たに作成した会の40周年記念誌を配布した。

           大木会長

 木本会長は会開挨拶で「1975年の農政審議会建議で『資源制約の乏しいわが国で今後植物性たん白質の高度加工による食品への利用拡大の必要がある』と指摘を受けたことを契機とし、国民の食生活の安定向上に寄与することを目的に同年8月設立した」と会の意義を再確認するとともに、歴代会長や役員の努力に敬意を示した。
 さらに、昨年の出荷量と自社使用量が合わせて5.9万tであり、近年の植物性たん白質の増加率は経済情勢を含む市場環境に比して、業界全体の頑張りが伺える結果となっていると評価した。
 今後についても、「まだ潜在需要はある」として、研究開発や技術革新による新用途や新機能性の開発に努めることと、有用性のアピールを続けていくことが大切と訴えた。
 農林水産省の丸山雅章大臣官房審議官は40年に渡り有効利用や機能開発に取り組んできたことを評価した。
 食品産業センターの花澤達夫専務理事は「消費者に健康に対する植物性たん白の機能性は認識されているが『このハンバーグにも使われている』とは理解されていない部分がある。植物性たん白質の良さは、素材としての汎用性と消費者への訴求度の両面がある」として、これまでその認識拡大に努力してきた会の活動を評価し、同センターも連携して認識拡大に努めることを約束した。
 副会長の長田伊知朗長田産業社長は「穀物を餌とする動物性たん白質を植物性たん白質におきかえれば世界の食料事情は良い方向に向かう。植物性たん白質の需要を拡大することは社会貢献でもある」と語り、乾杯の音頭をとった。