日本向けAシーズンのすり身価格、在庫消化や為替変動に注目

 今年のAシーズン(春モノ)の北米産すり身価格はどうなるのか。

 昨年11月末時点の国内のすり身在庫量は6万3300tで、前期に比べ約7000t(12%増)も多い。しかも暖冬で水産練り製品類の消費は伸び悩んでいる。
 昨年のこの時期は国内に在庫が少なく、円安も加わって、北米すり身はAシーズン、Bシーズンとも価格は上昇した。昨年の米国産すり身の輸入量は11万6498tで前年比6%増。単価は21%もアップした。
 今年はどうか。
 Aシーズンのスケソウすり身の価格について、米国の生産者、日本の輸入商社、練り製品メーカーなどの話を総合すると、次の様になる。
 「日本国内のすり身在庫水準が高く、暖冬で冬場の練り製品の需要が伸び悩んでいる。日本の需要筋があわてて北米からいま買う必要性はなく、生産動向を見ながらじっくり価格交渉すると見られる。在庫の消化具合、練り製品メーカーの製品価格引き上げの動き、為替動向など複合的な要因がAシーズンの価格決めに関わるだろう」。