食品関係企業のＧＡＰ認知度は約５割
日本政策金融公庫は「2017年下半期食品産業動向調査」を今年１月実施した。その中で食品関係企業2133社に対しＧＡＰ認証を受けた農場などで生産された農産物（ＧＡＰ関連農産物）の取扱い状況調査を行い、調査結果をこのほど公表した。
それによると「ＧＡＰを知らない」と回答した企業の割合は50.5％に上った。ＧＡＰ関連農産物を「取扱う予定はない」は28.6％になり、「取扱っている（6.4％）」と「今後取扱う予定（14.5％）」を合わせた20.9％をも上回った。日本公庫は「ＧＡＰ認証を認知していても取扱いには積極的ではないという考えが優勢」としている。
業種別では小売業だけが、「取扱っている（17.4％）」と「今後取扱う予定（12.9％）」を合わせた回答の割合が「取扱う予定はない（18.1％）」を上回った。
課題は仕入れコストの増加
ＧＡＰ関連農産物を「取扱う予定はない」と回答した企業に取扱う上での課題を聞いたところ、「現在の流通において必要性を感じない（42.3％）」が最も多く、次いで「コストの増加が見込まれる（41.1％）」、「ＧＡＰの概念が消費者に浸透していない（37.8％）」などとなった。
日本公庫は「ＧＡＰ関連農産物を取り扱うことで得られるメリットの周知が必要」とした上で、�〇兎�れコストの増加が見込まれる、�⊂暖饉圓稜�知不足、�ＧЬ擇鮗萋世靴神源瑳圓良埖�を課題に挙げた。
ＧＡＰ（農業生産工程管理）は食品安全や環境保全、労働安全など農業の持続可能性を確保する取り組みのこと。生産者や産地が認証取得することで消費者から高い信頼が得られることが期待される。
「食品産業動向調査」（日本政策金融公庫）