オフィスプリンター大手のリコーはX線検査機市場に新規参入するとこのほど発表した。韓国メーカーと共同出資会社を設立する。
食品工場では異物検査に金属検査機だけでなく、X線検査機を使う動きが広がっている。取引先の量販店やCVSから要請を受けるケースが多く、中小事業者も積極的に導入を進めている。
リコーはX線検査機の世界市場が2023年まで年平均8%成長すると見込む。特に国内市場はHACCP義務化が追い風になるとみる。共同出資会社は韓国市場でシェアトップのXAVIS(ジャビス)と設立する。
まずはXAVIS社製のX線検査機をリコーブランドで販売開始する。今後はリコーが持つ光学や画像解析、センシング技術との融合をめざし、次世代型の複合検査装置の開発につなげる。将来的には工業分野への横展開も視野に入れる。
経営再建を急ぐリコーは、オフィスプリンターと商業印刷が中心だったこれまでの収益構造の見直しを図っている。デジタルビジネスを成長戦略の中軸に位置付けており、営業益の稼ぎ頭に育てたい考え。2019年末までに1000億円を投じる。