システムスクエアはX線異物検出機の新機種を相次ぎ開発し、元気なところを見せている。低価格、省エネ、コンパクトタイプで他機種と差別化を図り、ユーザーが導入しやすいよう後押ししている。「価格面だけではない、高感度の検出にこそ自信がある」と山田社長は語る。
山田社長(東京パック2010の会場にて)
――残骨用X線異物検査装置の新機種をこのほど開発した。
山田 「SXV4075C1W」は中骨を除去した魚フィレーの小骨の残骨などを高感度で検出できます。独自に開発した新型センサーを搭載して広範囲の検査エリアを確保し、小型魚から練り製品の大型真空パック製品まで効率よく検査します。
――1機体で幅広く対応できるのはユーザーにとってありがたい。
山田 24インチの大型モニターを搭載しているので、残骨や異物の確認作業を大幅に支援できます。歪みがほとんどなく光が均一な透視画像は、作業者の目の負担を軽減するほか、FAクーラー搭載でX線装置やPC,電子制御機器のトラブルなどを効果的に抑止します。また、本体はHACCP対応のオールステンレス仕様で高いサニタリー性を確保しています。
――他には「Xray−HAWK」が御社の主力シリーズ。その中の「SX2040W」は今年度のグッドデザイン賞(Gマーク)で「中小企業庁長官賞」を受賞した。
山田 “低価格・省エネ・コンパクトタイプのX線異物検出機”とユーザーに呼びかけています。長寿命のX線発生器を採用したほか、消費電力も高出力機に比べて約50%カットし、約六割という大幅なランニングコストの低減につながりました。検査口は非検査範囲に商品が流れ込まない台形型として検査ミスの防止を図っています。また、X線照射中は検査口に手を差し入れないように、検査口を赤色のLED照明で照らして注意を喚起し、オペレーターの事故を未然に防ぐよう心がけています。
――低価格や省エネはユーザーである食品会社にとって極めて大きな課題だ。
山田 高感度の異物検出に自信があり、各種アルミパウチや缶詰内の異物、塩分や水分を多く含んだ製品に対応できます。検査室は防塵・防水規格のIP66に準拠し、清掃が簡単にできるため衛生性が保てます。コンパクトで安価、さらにメンテナンス費用を大幅に低減でき、中小零細食品メーカーでも導入しやすく、より安全・安心な食品を広く消費者に届けたい――という想いが評価されました。