海まき船大型化1号船、第八十三福一丸が竣工

 福一漁業グループの太神漁業は、海外まき網漁船「第八十三福一丸」(760t)を三保造船所で建造していたが、26日午後、焼津市の焼津グランドホテルで竣工記念式典を行った。「第八十三福一丸」は、海外まき網漁船の大型化試験許可の第1号船。ヘリコプターの搭載が出来るほか、大型化に合わせて特に冷凍能力を強化している。
 海外まき網漁業の国際競争力を高めるため、これまでの349t型を760t型に大型化。諸外国の海外まき網漁船と伍して戦える漁業体質にするため、試験許可が福一漁業、極洋水産、大洋エーアンドエフの3社3隻に出されていた。いずれも三保造船所で建造。福一漁業に続き、極洋水産は今年の9月、大洋エーアンドエフは来年1月の竣工予定となっている。
 第八十三福一丸は、企業船として実践に対応するため、ヘリコプター搭載に付随する設備を備えているが、基本的な構造は349t型の設備を踏襲し、大型化している。
 冷凍機は8台に冷凍能力をアップしている。冷凍はブライン凍結が1瓶60t×6瓶の1日390t、PS凍結は1瓶60t×4瓶の10時間で75tとなっている。日新興業が担当している。

竣工した「第八十三福一丸」