単身男性は「非調理」再び増加

 キユーピーは20〜69歳の単身者を対象に食生活総合調査を実施したが、「調理をしない」単身者が増えていることがわかった。
 直近1週間の調理回数として「まったくしなかった」単身者が2011年の調査に比べ5.9%増えている。この傾向は男に顕著。ただし20代単身女性の9.2%、30代単身女性の10.3%が1週間で「まったく調理しなかった」と回答。「調理をしなくても食生活が支障なく送れる環境にあることがわかる」(キユーピー)。
 前々回の2008年調査から前回2011年まで単身女性の調理スキルは向上し、単身男性の調理頻度は増加傾向にあったが、今回の調査では再び非調理化に向かっている。

単身はフライパン加熱が増加

 また、同じ調査で平日の朝・昼・夕食の調理に「行ったこと」を聞くと(複数回答)、3食全てで「切る」が最も多く、「皮をむく」、「ご飯を炊く」、「米を研ぐ」の割合が高かった。
 しかし2011年調査に比べると、平日の夕食に「切る」は10.3%減、「皮をむく」は8.6%減となり「基礎的な作業が行われなくなっていることがわかる」(キユーピー)。さらに「背景の一つには、パッケージサラダの伸長や利用経験、利用頻度の高まりがあると考えられる」(同)と分析している。
 一方で「フライパンで焼く」作業は2011年調査に比べ、平日の夕食で3.4%増えている。これについて調査報告書では「フライパン=簡便調理という意識が潜んでいることがうかがえる」と背景を説明している。
 単身者の調理作業の質問で「蒸す(レンジ調理含む)」と回答した人は、平日朝10.1%、昼11.8%、夕食17.8%で、2011年調査に比べ0.6%増と増えている。また「ご飯をホームフリージングする」という単身者は平日夕食で13.1%、「カレーやシチューをホームフリージングする」人も3.9%おり、前回調査よりわずかながらも増加している。
 「だしをとる」は平日夕食で8.5%、「生魚のうろこや内臓を処理」は3.4%、「生魚をおろす」は3.8%と少ない。