福岡に冷蔵倉庫新設、九州16カ所目

 横浜冷凍はTC(流通)&DC(保管)両貨物対応の「ヨコレイ箱崎物流センター(仮称)」を福岡市東区箱崎ふ頭に2024年3月竣工する。鉄筋コンクリート造5階建て。庫腹トン数F級1万1948t。敷地1525坪、延床3074坪、建築面積774坪。2021年に閉鎖した箱崎DC跡地をスクラップ&ビルドした。起工式を10月26日に執り行った。

 同社は現在、九州全体で15カ所、23万7000tの冷蔵倉庫を展開している。新設する箱崎物流センターは16カ所目の冷蔵倉庫となる。立地は福岡ISLAND CITY物流センターと福岡物流センターの中間点で、両拠点とも近距離。3拠点で連携し荷主の要望に応える。

 箱崎物流センターに高効率自然冷媒冷凍機(NH3―CO2)を用いた自然対流冷却方式設備Sittory(シットリー)を導入する。「商品の乾燥、冷凍やけや色あせがほとんどないのがシットリーの特長」(同社)。

 NH3/CO2冷凍機の省エネ効果は「従来のアンモニア冷凍機と比べ33%減、フロン冷凍機との比較では31%減の節電効果」(同)。

         「ヨコレイ箱崎物流センター(仮称)」の完成イメージ

移動ラックとカーゴナビシステムを連動

 移動ラック(棚数2770)は電動式。カーゴナビゲーションシステムと連動させ、フォークリフトを使った庫内入出庫作業を円滑に行い作業時間の短縮化を図る。端末に数字を打ち込むと、貨物の場所を表示。出庫時、複数貨物を同時に集荷する場合も効率的な集荷ルートを表示し「若手もベテランのように短時間で正確な作業を行なうことができる」(同)。

 人やフォークリフトに反応して自動的に点灯・消灯する高天井人感センサーLED照明や太陽光発電設備163kw、リチウムイオン蓄電池、BEMS(ビルエネルギー管理システム)、電気自動車充電ステーション等を導入。

 入退館を監視するカメラシステムによるフードディフェンス対応や、蓄電池の装備による災害時のBCP(事業継続計画)対策も施す。