19年の食品機械販売、5700億円台をキープ

    昨年のFOOMA JAPANの様子

 日本食品機械工業会(海内栄一会長)は2019年食品機械統計をこのほど公表した。食品機械の販売額は前年比1.9%減の5706億3100万円と5700億円台はキープしたものの、2011年以来の前年割れとなった。

 2018年に5800億円の大台を突破したが、一時期旺盛だった設備需要はすでに沈静化の流れにあり、2019年も設備需要が一巡した影響を受け継いだ。今年1月から拡大した新型コロナの影響は含まれていない。 

 機種別の販売額では「精米麦機械」と「水産加工機械」、「その他の食品機械」が前年を上回り、そのほかの「製粉機械」、「製めん機械」、「製パン・製菓機械」、「醸造用機械」、「乳製品加工機械」、「飲料加工機械」、「肉類加工機械」は下回った。

 「水産加工機械」は輸出が堅調だったほか、国内市場で「かに風味かまぼこ」を中心に需要がコンスタントにあったため、前年比0.5%増の約170億円と微増した。

 販売金額のボリュームが最も大きい「その他の食品機械」は0.1%増の約2500億円と前年並みを維持した。冷凍食品や調味料関連で設備投資があったためとみられる。

 「水産加工機械」と「その他の食品機械」は輸出額でも前年に続き増加を記録した。

WEB展示会を初開催

 日本食品機械工業会は新型コロナの影響で開催中止した「FOOMA JAPAN2020大阪」に代わる措置としてWEB展示会を期間限定で開催している。キーワードやカテゴリー別に検索できる機能を搭載したほか、カテゴリー別にピックアップした製品ニュースを随時掲載している。「新製品」や「初披露」のタグを付けて目を引く工夫も施している。8月31日まで。