農業用ドローンの開発、商用化で業務提携

 ヤマハ発動機やまびこは、マルチローター型農薬散布ドローンの共同開発と商用化で業務提携する。
 やまびこは前身となる共立農機で水田防除用農薬散布機を1948年に発売して以来、効率的な農薬散布を実現する防除技術を長年にわたって蓄積してきた。創業時の理念「食料増産による社会貢献」を礎に水田、畑作地、果樹園など様々な場面で活躍する農業用防除機械を開発している。小型防除機から乗用型大型防除機まで食料の安定供給継続に不可欠な製品・サービスを提供している。
 ヤマハは農薬散布用無人ヘリを1989年に発売した。現在、国内での防除散布面積は、主食用米水田の42.5%に及ぶ。また農業用途での活躍の場は、韓国、米国、豪州、ニュージーランド、タイなどグローバルに拡大している。農業用途以外では、長距離自動航行ができるマルチソリューション向けの産業用無人ヘリが、植生調査、計測業務、防災、災害支援など幅広い産業分野で官公庁、一般企業向けに高度なサービスを提供している。

 農薬散布用無人ヘリを製造・販売するヤマハと小型農業機械の総合メーカーのやまびこが互いのノウハウを生かし、液剤や粒剤など幅広い農薬散布作業に対応できるマルチローター型農薬散布ドローンの共同開発を行い、2018年の発売をめざす。
 ヤマハが持つ製品開発・品質保証力、販売・サービスネットワークと、やまびこの持つ防除技術・全国に展開する農機販売網を相互に活用して、近年需要が拡大する農業用ドローン市場での販売拡大をねらう。