冷食セミナーに全国から120名、「最強の講師陣」が最新情報基に熱く語る

 水産タイムズ社は「第39回秋季冷食セミナー」を3、4日、東京虎ノ門の「石垣記念ホール」で開催した。
 「局面打開、未来を拓く」を総合テーマに、第一線で活躍する講師陣が最新動向や今後の市場予測、業界の未来などにつき、様々な事例や知見を基に熱く語った。

全国から120名が集まり、聴講した(写真は3日)

 3日の開講式で、主催者の越川宏昭水産タイムズ社社長は「食品業界の中で冷凍食品は数少ない成長産業」と位置づける一方、市販用で購入世帯率がまだ4割しかないこと、一方で業務用では病院・高齢者向け、あるいは冷凍パンなど新カテゴリーが着実に成長していることなどを指摘し「局面を打開し成長路線を切り開く道はまだ大きい」と総合テーマに基づき呼びかけた。
 今回の講師陣については「いま考えられる最強の布陣」と強調した。
 来賓の(社)日本冷凍食品協会の浦野光人会長は、震災後の政府の対応の遅れを例にしながら「冷食業界でもコミュニケーションの大切さを痛感するとともに、反省すべき点も多い」と指摘。「震災後に冷凍食品は需要が伸びているからと業界は安心せず、今後も市場拡大にしっかりと取り組むべきだ」と開講挨拶でアピールした。

食品と流通業界の課題と展望を語る清水会長

 3日はライフコーポレーションの清水信次会長兼CEO、三菱食品の中野勘治会長ら業界のVIP級が登場し、食品流通のこれまでとこれからにつき、自説を含め熱く語った。
 4日はサークルKサンクスの斎藤泰寿商品本部長、日本ケンタッキーフライドチキンの細見薫執行役員常務らが講演。メーカー、流通、販売・消費者の立場の業界4名によるパネルディスカッションも行なった。冷凍食品メーカー、問屋のほか、物流、生産機器関連企業などからも参加があり、全国から関係者120名が聴講参加した。