CO2冷凍機に冷媒量調整タンク付き新登場

 パナソニックはCO2冷媒採用ノンフロン冷凍機のラインナップを拡充し、冷媒量調整タンク付き20馬力、30馬力、40馬力の3機種の受注をこのほど開始した。ノンフロン冷凍機の需要が拡大している低温物流倉庫や食品工場向けに提案する。

 低温物流倉庫や食品工場には様々な種類の冷却設備があり、冷凍ショーケースやプレハブ庫に比べて大型のエバポレーター(蒸発器)に接続することになる。安定して冷却させるためには多くの冷媒ガスが必要だが、これまでの標準機種では対応ができなかった。

 今回の冷媒量調整タンク付きの3機種は標準機と比べて対応できる冷媒充てん量が多く、デフロスト(除霜)時にエバポレーター内に冷媒ガスを残さないようポンプダウン(タンクの中に回収)することを可能にした。また、冷媒の充てん量を調整できるため、これまで難しかった配管距離が長い物件の施工にも対応する。

 インバーター冷凍機の高調波(高周波電流)を低減させる装置の「アクティブフィルター」は、通常は大きな躯体で高額になるという。パナソニックは業務用空調製品をベースに冷凍機向けにアレンジした小型製品を使用する。これまでは床置きで設置していたが、新製品では本体に取り付けるため、タンク側面パネルの構造を強化し、「アクティブフィルター取付けキット」として発売する。現場の工事を簡単にし、設置面積の省スペース化にも貢献する。 

   CO2冷媒採用ノンフロン冷凍機の新製品(30馬力/40馬力)、オープン価格