「省エネやり尽くした」企業にも驚きの効果
設置はトランスの２次側に接続するだけ。30分程
度で完了するため操業を止める必要がない
省エネ関連の専門商社さつき��（大阪市、祖父江一郎社長）の節電ユニット「ｅｃｏｍｏ（エコモ）」が国内の大手アイスプラントや冷食メーカーなどにこのほど採用された。導入先は150社を超えた。平均電力量で10％前後の削減効果が出ており、導入先の中には生産性指標として重要視する電力原単位（生産量１tに対するエネルギー使用量）で９％以上の結果が得られた企業もある。
「省エネ対策はやり尽くした」という企業の声は少なくない。一方で、ＳＤＧｓやＥＳＧなど社会的要請は年々高まっており、省エネ実績をさらに積み上げる必要がある。
さつきの担当者は「環境対応の数値目標を設定している企業に提案している。施設全体の電力量をこれだけ削減できる技術はほかにないだろう」と自信を見せる。東京ビッグサイトで５月29日から開催される「省エネ・節電ＥＸＰＯ」に急きょ出展することを決めた。
節電ユニットは自然鉱石のトルマリンを活用した新方式。トルマリンから発生される大量の自由電子がトランス（変圧器）と機器を結ぶ電線内の電気抵抗を抑えて、電力ロスを少なくする。トランスには通常、電灯や空調機、冷凍冷蔵庫、コンプレッサ、ポンプなどを接続しているが、電線の距離が長いほど電気抵抗は大きくなる。この電流の流れを改善することで高い節電効果が期待できる。
担当者によれば「節電効果は電気使用量の５〜15％。３〜５年で投資回収が見込めることも導入の決め手になっている」という。