倉庫運営の最適化を支援するソリューション

 アビームコンサルティングは物流センターを運営する企業を対象に、倉庫運営を最適化するソリューション「ABeam Predictive Warehouse Management (PWM)」を提供開始する。
 IoTやAI技術を活用し、データ起点の意思決定による倉庫運営の最適化と運営プロセスの自動化や管理業務の省力化・省人化を支援するソリューション。IoTによって倉庫内のあらゆる情報をリアルタイムに収集し現状を可視化するだけでなく、シミュレータやAI技術による予測に基づき、倉庫運営上の最適な意思決定を支援する。
 周辺システムやセンサーから収集した情報を取り込むデータベース、AI、UI(ユーザー・インターフェース)の3つを活用し倉庫内の情報を一元的に管理することで、従来の作業工程ごとの部分最適から脱却し、倉庫全体の最適化を図る。また、リアルタイムに現状の可視化・将来の予測を行うことで、後追い型の現場改善だけでなく、稼働中でもリアルタイムに計画や指示を最適化できる。
 具体的には、物量情報や作業の進捗状況をベースとした最適な人員配置や設備の予知保全、事故防止、人・設備・機会・スペース・在庫などの倉庫内リソース情報を活用して作業を効率化し、将来的には計画立案から現場指示に至る運営プロセスの自動化につなげる。
 AIが導き出した計画や指示は、WMS(ウェアハウス・マネジメント・システム)やWCS(ウェアハウス・コントロール・システム)などの周辺システムにも連携する。

 サービス内容により価格や期間は異なるが、センシングなどによる現場リソースの稼動実績データの収集、シミュレーションモデル、機械学習・AIによる計画系機能の構築、WMS・WCS等周辺システムとの連携、PWMのセットアップを含め、3500万円程度から提供。初年度で10社へのサービス提供をめざす。

 労働人口の急激な減少や働き方改革、サービスの多様化を背景に、物流倉庫では高度なマテハン機器やロボットによる省力・省人化、ダイバーシティ推進による新たな労働力の確保が始まっている。こうした変化に伴い、倉庫の運営管理は従来の経験やカンによる意思決定は難しくなり、倉庫内のあらゆる情報を統合・管理し意思決定を行う新たな運営基盤が必要になっている。

 アビームコンサルティングはアジアを中心とした海外ネットワークを通じ、それぞれの国や地域に即したグローバル・サービスを提供している総合マネジメントコンサルティングファーム。戦略、 BPR、IT、組織・人事、アウトソーシングなどの専門知識と、豊富な経験を持つ約 4700 名のプロフェッショナルが、金融、製造、流通、エネルギー、情報通信、パブリックなどの分野を担う企業、組織に対し幅広いコンサルティングサービスを提供している。