芸人が「フカカツ」で気仙沼を盛り上げ
気仙沼市と阿部長商店、吉本興業がタッグ
宮城県気仙沼市と阿部長商店、吉本興業は気仙沼の海産物を使用した新商品開発とＰＲ業務を共同で行う事業「フカカツ（復活）気仙沼プロジェクト」をこのほどスタートし、気仙沼市の「気仙沼海の市」で記者発表会を１月19日開催した。
プロジェクトの中心を担うのは吉本興業所属で“気仙沼市住みます芸人”のけせんぬまペイ！氏。調理師免許の資格を持つピン芸人として活動している。水産事業や観光事業、復興活動に取り組む阿部長商店で、商品開発や販促ＰＲ全般を担う。
具体的には�‘�本有数の水揚げ量を誇る「サメ」、�⊃緲箸歌牝�本一を誇る「メカジキ」、�８淕�すべて揃った海のパイナップル「ホヤ」−−を売り込む。
サメはあまり食用として使われないヨシキリザメ・モウカザメの肉を加工し、メニュー開発とＰＲ展開を行い、フカヒレに並ぶ看板商品として育てる。「フカカツ」を全国にアピールする。
メカジキは脂がのった冬に「メカジキまつり」を実施し、全国へ向けて発信。気仙沼への来訪者を増やすとともに西日本での消費者開拓をめざす。
ホヤは気仙沼で開催する「ホヤまつり」を通してホヤの新たな楽しみ方、味わい方を全国に発信し、日本国内での消費量の拡大につなげる。
左から気仙沼市の観光ＰＲキャラクターホヤぼーや、阿部社長、菅原市長、けせんぬまペイ！氏、
尾形氏、泉副社長
「フカカツサンド」を開発
記者発表会に出席した阿部長商店の阿部泰浩社長は「気仙沼で四季を通じて獲れる豊富な魚介類の良さを生かしつつ、けせんぬまペイ！さんに料理の腕を振るっていただくことで、新たな商品開発にもつながる。気仙沼にお金が落ちる、気仙沼に利益をもたらす仕組みを作っていただきたい」と期待した。
菅原茂気仙沼市長は「調理師免許を持っているけせんぬまペイ！さんが、そのセンスやノウハウを生かして気仙沼を売り込み、ご自身も大きくなっていくよう願っている」と話した。
今回のプロジェクト名には「フカカツ(サメ肉のカツ)」を新たな気仙沼の特産物として普及・活用をしていくという思いが込められている。吉本興業ホールディングスの泉正隆副社長は、「“気仙沼復興”にヒットする言葉というのはもちろん、フカカツの需要を高めていきたいという思いを受け止め、今回のプロジェクト名にした」と説明した。
会場にはけせんぬまペイ！ 氏が開発した「気仙沼フカカツ(復活)サンド」を用意。宮城県産のサメ肉カツにテリヤキソースを絡めている。タレの甘さと気仙沼市小泉農園の波乗りトマトの酸味が口いっぱいに広がる。プロジェクトの応援芸人として駆け付けた宮城県東松島市出身の芸人パンサー・尾形貴弘氏がフカカツサンドを試食し、「子どもが好きな味で、部活帰りにもいい。ビールにもあう」と絶賛した。気仙沼市の「リアスキッチン」で販売している。ポテトと気仙沼チャウダー付きで税抜975円。
プロジェクトの模様は、けせんぬまペイ！氏のYouTubeチャンネルやＳＮＳでの発信に加え、３月に開局予定のＢＳよしもとにて番組化予定。気仙沼の様々な魅力や復興に向けた取り組みを全国に発信する。