マルハニチロＨＤは地震発生と同時に、東北全工場で操業を停止し、内部点検を進めている。
グループ工場のうち、津波が押し寄せた石巻工場（宮城）は１階生産設備が冠水。仙台工場も地震の影響をうけ、復旧の見通しは立っていない模様。
マルハニチロＨＤは社内に危機対策本部を設置し、担当者を被害の大きい石巻地区に派遣し、従業員と家族の安否確認を最優先に情報収集に努めている。
グループの東北地方と周辺地域の拠点では災害発生当時就業中だったが、従業員は工場から避難したことを確認している。しかし、青森県八戸市、宮城県石巻市地区では所在や安否確認が取れない状況が続いている。特に被害の大きい石巻の安否確認のため、本社から数名を現地に派遣し、避難所を調査中。またグループの漁船、第75はやぶさ丸（349ｔ）が調査と支援のため石巻港に到着しており、従業員と家族の安否を最優先で確認作業を行っている。
石巻工場以外に、次の工場、事業所も何らかの被害を受けた。
▽大洋エーアンドエフ�蠕亟�工場 ▽�螢泪襯魯縫船躾�品仙台工場（宮城県仙台市） ▽�螢泪襯魯縫船躾綮此Ν螢泪襯魯縫船躾�品東北支社（同） ▽�蠹賈魅機璽咼后米院�
▽�螢泪襯魯縫船躾�品宇都宮工場・東日本物流センター（栃木県宇都宮市） ▽太洋冷蔵�蝓弊朕晃�八戸市） ▽�螢泪襯魯縫船輅�流塩釜物流センター（宮城県塩竈市）
極洋は塩釜研究所、極洋食品本社工場（宮城県塩竃市）、八戸工場（青森県八戸市）、ひたちなか工場(茨
城県ひたちなか市)が「大きな被害を被った模様」（同社）だが、被害状況については目下調査中」という。
本社に災害対策本部を設置し、従業員とその家族の安否確認を最優先で行なっている。14日現在で、同社とグループ会社の従業員の人的被害はないとしている。しかし、極洋水産の海外まき網船乗務員の家族の安否が確認できていないため、同社所属の海外まき網船が中西部太平洋上での操業を切り上げ、日本
に向けて寄港中。
ニチレイグループは宮城・岩手の物流センターが停電や床上浸水に遭った。
ニチレイフーズ白石工場（宮城県白石市）は機械設備の一部が倒れ、業務再開見込みは未定。山形工場（天童市）は受水槽・貯水槽が破損、配管に亀裂が入り、再開は未定。千葉の船橋工場は屋内の壁や床に亀裂が入り、一部の機器が転倒。15日から一部ラインの稼働を再開した。
物流のニチレイ・ロジスティクス関係では釧路物流センター（ＬＣ）が停電。函館が床上浸水し、通信、冷凍機がストップ。盛岡も停電。仙台南（岩沼市空港南）は停電で床上浸水しており、復旧には時間がかかる模様。仙台物流センター（仙台市宮城野区）と仙台センター（岩沼市空港南）も停電、床上浸水。仙台センターはモータープールで火災も発生した。宮城野物流センターも停電、床上浸水。
一部復旧したところもあるが、回復までに時間がかかるという施設が多い。