ゼンショーの事業適応計画認定

 農林水産省ゼンショーホールディングスすき家はま寿司から提出された「事業適応計画」を8月31日付で認定した。産業競争力強化法の規定に基づく措置で「生産性向上や需要開拓につながる」との基準に適合した。

 この認定により3社は税制措置の適用が受けられる。事業適応計画の実施期間は2022年9月〜2025年3月。

消費者・従業員ともに新たな価値創造へ

 認定を受け、ゼンショーグループでは第4次産業革命とも呼ばれる人工知能(AI)・クラウド・IOT・セルフオーダー/セルフキャッシングなどの技術革新が進む環境下で、業態レベルでのDX(デジタルトランスフォーメーション、デジタル変換)を推進し、会社の骨子であるMMD(マス・マーチャンダイジング)システムを進化させる。

 その成果として消費者、従業員の双方にとっての新たな価値を創造し「世界から飢餓と貧困を撲滅する」との理念実現をめざす。

 ゼンショーグループでは業態レベルにおける具体的なDX戦術として、近い将来予測される労働人口減少フェーズを想定した先端技術活用による「店内作業の自動化」や、クラウド技術を活用した店舗/本部/製造/物流部門とのシームレスな情報連携による「店舗管理の省人化/自動化」、さらに2つの相乗効果による「業態運営/経営の効率化」を図る。外食部門の「すき家」「はま寿司」で実践的に導入する。

 事業適応計画では、計画終了年度(2024年度)のROA(総資産利益率)が基準年度(2014〜18年度平均)に対して、すき家は25.92%ポイント、はま寿司は1.65%ポイント上回ることが目標。

 また、売上高販管費率は計画初年度(22年度)に対して、すき家、はま寿司とも9.0%以上の削減をめざす。