JGAP認証事業に参入

 日本能率協会は、農業の生産工程管理に関わる第三者認証制度『JGAP(ジェイギャップ)』の認証事業を、スキームオーナーである日本GAP協会(東京都千代田区)から2月19日認定を受け、サービスを開始した。「JGAP」の第1号審査を薩摩半島の南端、開聞岳のすそ野に広がる肥沃な大地でキャベツとレタスを生産する大吉農園(鹿児島県指宿市、大吉枝美代表)に実施し、認証した。
 サービスの提供にあたり、JGAP審査機関の1つである安心農業(東京都中央区)が実施していたJGAP認証に関わるすべての業務を、4月1日から日本能率協会審査登録センターが引き継ぐ。
 GAP(Good Agricultural Practice)とは、農業生産活動を行ううえで必要な関係法令に則り、定められた点検項目に沿って、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検および評価を行う“持続的な改善活動”のこと。「2020年東京オリンピック選手村での食品調達要件」として関心が高まっている。
 「JGAP」は、食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる認証制度。農場や全国農業協同組合連合会等の生産者団体が活用する農場・団体管理の基準であり、農林水産省が導入を推奨する農業生産工程管理手法の1つ。食品の安全性向上、環境の保全、労働安全の確保、競争力の強化、品質の向上、農業経営の改善や効率化を図る。
 認証取得により消費者やマーケットからの信頼性確保が期待できることから2月現在で約3800農場が認証を受けている。
 同協会では「農業のさらなる国際化、成長産業としての基盤・基礎形成のために、これまで他産業での活動を通じて培った幾多にもおよぶ知見を農業界に注入して、時代に合った新たな農業、産業内事業者の持続的成長につながる取り組みを真摯に行いたい」としている。