製パン・製菓向けの機械や生産技術の専門展「2015モバックショウ」が18〜21日の4日間、幕張メッセで開催される。規模は出品社286社、1649小間。このうち新規出品社が42社で、小間数、出品社数ともにバブル崩壊以降、最大規模となる。
テーマは「パンとお菓子のイノベーション」。製パン・製菓機械が約40%、原料・副資材が約25%、食品加工機械・包装機械が約15%、その他が約20%で構成される。海外からはドイツやフランス、イタリア、アメリカをはじめ約20カ国からの出展を予定している。
主催する日本製パン製菓機械工業会の増田文治理事長(マスダック社長)は「モバックショウは過去23回の開催でマシン、マテリアル、マーケットの“3つのM”を標榜してきた。その実績が実り、来年はバブル崩壊以降最大規模での開催となる。厳しい経済環境下にあっても、なお製パンや製菓への人気は衰えず、ここに専門展としての強みがある」と語っている。
展示会実行委員長を務める梶原秀浩専務理事(カジワラ社長)は「我々のユーザー業界は消費税増税による需要の落ち込み、円安による原材料価格の高騰、少子高齢化によるマーケットの急激な変化、食の安全・安心への取り組みなど大変な変革期にある。このような中で開催するモバックショウは、製パン・製菓業界が現在抱える課題と将来への布石を業界全体で共有し、ユーザーが解決策や方向性を見出していただく展示会にしたい」と意気込みを示している。
イベントやセミナーを充実させて新規来場者を増やす。
開催テーマのもとに(1)“技術”と“素材”が織りなす“おいしさ”の競演、(2)未来につながる機器、原材料、マーケット情報の発信、(3)“環境”、“安全・安心” 、“衛生”に配慮した一連の展示――を方針に掲げている。
新しい試みとして、「全日本和菓子品評会」と和菓子職人による実演コーナーを設ける。日本菓子協会東和会と日本菓業振興会会員による工芸菓子や引き菓子、上生菓子の品評会と作品展示を行う。このコーナーを訪れた来場者は、実演でできた作品を1日400個限定で試食できる。
前回初めて開催し、支持を得た「ベーカリージャパンカップ」を今回も行う。調理パン部門、菓子パン部門、食パン部門など地区予選を勝ち抜いた精鋭たちが、日本のパンの製造技術を存分に発揮する。
このほか、洋菓子イベントコーナーや、世界的なパンの国際大会に出場する代表選手、大会出場経験者が一堂に集まり、日替わりでデモンストレーションを行う「パンの世界大会大集合」も企画。明日のフードエンジニアを目指す人たちに向けて、首都圏の著名な製パン・製菓学校の協力を得て、スクールコーナーを特設する。
会期の最終日は土曜日、家族連れで賑わう展示会でもある(写真は前回2013の様子)