味の素東洋フローズンヌードル、北米に工場建設

 味の素グループと東洋水産が北米に設立した合弁会社、味の素東洋フローズンヌードル(オレゴン州ポートランド市)は冷凍麺生産工場を建設する。来年6月完工、7月生産開始、8月から発売する予定。投資金額は約30億円。

先行販売している冷凍
「チキンしょうゆラーメン」

 東洋水産の高い製麺技術と、味の素冷凍食品の生産技術、北米のコンシューマーフーズ事業を担う味の素ウィンザー(倉田晴夫会長)の開発技術を融合し、技術に裏付けされたスペシャリティを有する高品質な冷凍麺を北米市場に提供する。主力のギョーザ、春巻、チャーハンに、日式ラーメンなどの冷凍麺をラインナップに加え、味の素ウィンザーの北米全土をカバーする強固な販売基盤を通じて冷凍食品事業の飛躍的拡大をめざす。
 味の素東洋フローズンヌードルは今年4月設立。資本金約25億円。資本構成は味の素ウィンザー40%、味の素、味の素冷凍食品、東洋水産がそれぞれ20%。竹村加州男社長が今月就任する。従業員数は約100名(予定)。
 新工場の生産能力は年間約8600t。日式ラーメンややきそばなどを生産する。すでに日式ラーメン「チキンしょうゆラーメン」を先行販売している。
 味の素によると、2014年の北米の冷凍食品市場は約400億米ドル(約5兆円、1ドル=124.17円換算)。そのうち、日本食・アジア食カテゴリーにおける冷凍麺市場は約1.8億米ドル(約220億円)で、毎年2ケタの伸長を続けている。北米では都心部を中心に「日式ラーメン」ブームが起きており、1杯15米ドル(約1863円)のラーメンに行列ができる現象も見られるという。