出し口を数個重ねた「マルチディンプル」が包装賞を受賞

 ディスペンパックジャパンが開発した「『マルチディンプル』ディスペンパック」が「2009日本パッケージングコンテスト」(日本包装技術協会主催)でテクニカル包装賞を受賞した。コンテストは材料、設計、技術、適正包装など機能面から年間の優秀作品を選出するもので、片手で開封できる機能と大きく開く出し口が具材感のある中身も出せることを評価した。

『マルチディンプル』ディスペンパック

 ディスペンパックは手を汚さずに、片手で容易に開封できる衛生的な容器。トップフィルムにある極薄の折れ目線とリブ(補強用突起)の作用により、容易に容器が2つに折れ、中身が絞り出せる。ドレッシングやマヨネーズ、ジャムなど単一の中身だけでなく、容器左右に異なる2種類の中身を入れることができ、商品のバリエーションも増やすことができる。
 受賞したマルチディンプルはこれまで1個、2個だった出し口を9個連ねたもので、出し口が大きく開くのが特徴。これまで比較的出しにくかった具材感のあるものや粘度の高い内容物も、よりスムーズに絞り出せるようになった。今後は具だくさんの調理ソースやドレッシング、プレザーブスタイルのジャムなどの包装に活用する。

 ディスペンパックジャパンはキユーピー、三菱商事、三菱商事パッケージングが合弁会社として1986年に設立した。世界で初めて商品化に成功したポーションパック「ディスペンパック」に、調味料などの充填包装業務を行なうコントラストパッケージング会社。08年度の生産量は年間5億個を超え、売上高50億円。