高齢者・介護食の専門展が24日〜25日開催

昨年のメディケアフーズ展の様子。開催2日間
で1万4000人超を集めた

 高齢者食と介護食の専門展「第10回メディケアフーズ展2018」が東京ビッグサイトで1月24〜25日開催される。 高齢者生活支援サービス展、保険外サービス展、統合医療展と同時開催。

 業務用調理機器の製造、輸入販売会社(株)エフ・エム・アイはウノックス社製のスチコンやイリノックス社製のブラストチラー&フリーザーを出展する。スチコンはタッチペンで曲線を描くだけで温度、スチーム、ファンスピードを設定できるのが最大の特長。チラーは−40℃〜+85℃までの温度を自由に使え、急速冷凍、急速冷却、再加熱を1台で行える。これら調理機器の組み合わせで新たな調理システム「ニュークックチル」の流れを実演し、慢性的な人手不足や衛生管理の対応など給食現場が抱える課題の解決策を提案する。
 また、ミキサー食づくりの専用機としてロボクープ社のブリクサーを展示し、1分あたり高速3000回転するカッター刃がさまざまな食材を攪拌(かくはん)してペースト状やムース状にできることをアピールする。

ウノックス社製のスチコンはタッチペンで曲線を
描くだけで温度、スチーム、ファンスピードを設
定できる

 真空包装機メーカーの(株)古川製作所(東京都品川区、古川雅章社長)は「凍結含浸法」を用いたやわらか食づくりの作業効率を上げる真空含浸装置を出展する。凍結含浸法とは減圧下で食材に酵素や調味料などを急速に浸み込ませる(含浸)ことで、食材の形を保持したまま硬さを変えたり、栄養成分や機能性成分を増強させたりすることができる。広島県が独自に開発した特許技術で、大手食品メーカーなどがすでに嚥下困難者向け介護食の商品化に採用している。同社はセントラルキッチン向けに凍結含浸食の運用システムを提案する。

 高齢者食・介護食市場は拡大傾向にある。矢野経済研究所によれば、高齢者施設の増加と在宅高齢者の増加を背景に高齢者施設給食と在宅配食サービスが市場をけん引するとしている。同展でも配食サービスをはじめ、高齢者食や介護食の開発に必要な素材、技術などを集め、過去最大規模で開催する。昨年は高齢者施設や病院関係者、栄養士、流通バイヤーら1万4000人超が来場した。