アンリツ産機システムは検査機器の検出原理や使い方などを解説する「テクニカルノート」のVol.8を発行した。テーマは「重量選別機(オートチェッカ)2個乗り対策と生産性向上」。頻発すると生産性を落としかねない厄介な「2個乗りエラー」に着目し、新しい対策方法を提案している。
テクニカルノートのVol.8の画面。
特設サイトでは、バックナンバーも閲覧できる
「2個乗りエラー」は、オートチェッカでは秤量コンベアに商品が2つ乗ると測定データを正確に取り込むことができないので、2個とも測定不能として排除してしまう現象。秤量コンベアに1個だけ商品が乗るようにする方法として、上流のコンベアよりオートチェッカのコンベアのベルトスピードを速くして商品間隔を広げる、あるいは間隔が詰まって流れてくる商品をホールドしつつ、定間隔で送り出す装置をオートチェッカの前に設置するのが一般的になっている。
しかし、そのような処置を施しても、搬送上の商品の姿勢の乱れやコンベア間の乗り継ぎで商品間隔が微妙にずれ、日に数回〜十数回という頻度で2個乗りエラーによる測定不能が起きる生産ラインが多い。
テクニカルノート最新号では、頻発すると生産性を落としかねない厄介な「2個乗りエラー」について、基本的な対策とその問題点、SMF(Smart Measurement Function:アンリツ産機システムの最新独自機能)を使えば、ある程度の2個乗りエラーが回避でき、原料の歩留まりも向上するという事例を紹介。検証ではケース入りふりかけを用い、図とともに詳しく解説している。
テクニカルノートは検査機に関することを毎号テーマに挙げ、わかりやすくレポート。同社の特設サイトで公開している。「検査機の導入を考えているものの、初めてなのでよくわからない」、「その機能のことは何となくわかっていたが、正しく理解していなかった」というユーザーの声に応える。検査機やその機能など特定のテーマに焦点を当て、わかりやすく解説するだけでなく、カタログなどでは伝えられない情報も提案している。
2011年2月に初版を開設(不定期発行)。これまで「X線異物検出機 バラ流し検査」、「オートチェッカと計量精度の関係」などをテーマに掲げてきた。今回で8回目。