米粉の新工場が稼働、小麦粉の高騰で需要増を見込む
米・大豆・ごまの製粉加工メーカー、みたけ食品工業（埼玉県戸田市、八田武治社長）は鴻巣工場（同県鴻巣市）に米粉の新工場を建設し、稼働を開始した。国内では価格高騰が続く輸入小麦の代用品として米粉に注目が集まっている。今後需要増が見込まれることから生産体制を強化する。
グループ会社のキングフーズ（兵庫県高砂市）でも米粉の生産ラインを昨年新設しており、新工場の稼働によってグループ全体の生産能力を年間５万ｔに引き上げる。
新工場の延床面積は3800�屐�製造品目は上新粉、米粉、もち粉など。生産能力は年間３万6000ｔ。原料米をバラ積みしたトラックからサイロ（20ｔトレーラー１台分）７本へ種類別に直接投入・貯蔵することが可能で、精選から精米、製粉、包装に至る自動化ラインを構築した。これによって潜在需要のある業務用プレミックスの一貫生産もできるようになった。
米粉製造の新工場、来年春までに製造ラインを増強する計画
米粉はグルテンフリーであるため以前から注目される食材だったが、小麦粉との価格差が大きく、普及の足かせになっていた。ところが、昨年来の北米産地での小麦の不作、ウクライナ危機、円安進行の影響で需給状況が一変した。
みたけ食品工業は来年春までに製造ラインをさらに増設する考え。国際情勢や為替動向の影響を受けることなく安定供給が可能になるほか、小麦粉との価格差も大幅に縮まる。発注ロットや加工度によっては１�圓△燭�90〜800円の幅広いレンジを実現できるという。