生産体制再構築を2000年に宣言してから、５Ｓ活動はむしろ停滞気味となった。工場の移転問題は営業部門の廃止に伴う従業員のケア、組合との条件交渉なども含め、会社全体が動揺していた時期でもあった。
そこで社長は経営陣、部・課長に新工場の５Ｓ活動を経営の基盤と位置付けた。自ら気付き、自主的に行動し、問題解決を図ること、発展し続ける企業体質を構築し、法規・ルールを守り、報告・連絡・相談により上下・横の風通しのよい明るい企業風土を作り上げることと宣言した。
2002年５月、５Ｓ委員会、５Ｓ推進委員会を再編し、その責任者を任命した。５Ｓ委員は社長をトップに役員、役職者で構成し、推進委員は各課より推薦を受けたメンバーを任命した。これで社長をトップに全社一丸の体制を整えた。５Ｓ責任者は年度の目標を作成し、５Ｓの活性化と風土改革を指標とした。
この指標を管理するため、パトロールチェックシートを作成し、進捗状況を点数化した。点数は到達目標になった。しかも、評価・表彰の目安として活用できた。これは精度の継続性を維持する上で大いに役立った。
移転直後に目標としたのは�．僖肇蹇璽襪任良床租�70点（部署別目標達成率100％、当初は非常に厳しい目標だった）、�■毅喇幻豈�募率80％（５Ｓ活動の浸透度が図れる）、�８気北瓩構�慣付け（使用した道具を元に戻す、次に使う人が探す時間ロスを考慮、破損箇所の修理もこれに該当する）、�ぞ欧離疋薀げ渋タ福焚診�かかけてようやく完成した。現場は非常に清々しくなり、清潔感に満ち、物を落として汚さなくなった）。