地元原料を生かし商品化
サメを使いメンチカツや竜田揚げ
ヤヨイ食品 気仙沼工場��
ヤヨイ食品の第３棟で生産している「牛丼の具」は米国、ニュージーランド産の原料肉をスライス。その後、ボイル槽で加熱、炒めてタレを加えたのちカップ充填工程へ。カップへの肉の投入は手作業。玉ねぎはスライスしたものをこれも自社開発した機械で自動計量・カップ充填する。
ハンバーグはブロック肉をミンチ加工し、使用直前にダイスした玉ねぎ、パン粉などをミックスし成型機へ。スチールベルト式の焼成ラインを経て蒸しライン、フリーザーへ。
グラタンは牛乳、生クリームなどを加え二重釜でベシャメルソースを作る。これにマカロニを加え器型トレーに入れる。むきえび３匹を並べて置き、シュレッダーチーズを乗せる。このシュレッダーチーズのトッピングは熟練者により適量を乗せている。手作業ながら規格のチーズの量にほとんど狂いがないという。オーブンで焼き上げフリーザーへ。
続々と生産されるハンバーグ
＜開発部門＞
本部を清水工場に置いており、ここは分室。めざすは気仙沼工場発信の新商品である。これまで使用していない地場原料を使った開発に注力、誕生したのが気仙沼港に毎日水揚げされるサメ。そのなかでもアンモニア臭の薄いモウカザメをチョッパーにかけて調味料を加えて混合し、メンチカツ、竜田揚げ、照り焼きなどにする。
もうひとつはイサダと呼ばれるツノナシオキアミ。これまで養殖や釣り用の餌に使われていたものを商品化する。
畠山信孝工場長（９月29日現在、10月１日付けで清水工場副工場長）、加藤高義副工場長は課題や目標について、「すべてのラインが動かなくてもいいので、売れるものを人が移動して作るようにしたい」とする。生産部署は４課あるが生産計画に応じて組織を超えて人員を融通するという合理的な方式。これを実現するには従業員が多能工にならねばならない。この点は「熟練者が多く助かっている」という。
マーケットは低価格へ向かっている。同工場でもコストダウンは永遠の課題ととらえ、毎月コストダウン委員会を開き、年間目標を各月に落とし込み、さらにライン単位の活動として取り組んでいる。
商品を使ったメニュー例