東北最大級のビジネス展示会、仙台で10日開催

     岩手県産の「サヴァ缶」シリーズ

 (一社)東北ニュービジネス協議会を含む関係9団体は「第15回ビジネスマッチ東北2021春」を仙台市の夢メッセみやぎで10日開催する。東日本大震災から10年という節目を迎える3月に農産品や加工品など東北地方の様々な分野の産品が一堂に集結する。319の団体企業が会場に出展するほか、52の団体企業がオンラインで出展する。

 食品分野では第3セクターの産地問屋、岩手県産(岩手県矢巾町)が東日本で水揚げされた国産さばの洋風缶詰「サヴァ缶」シリーズを出品する。震災後に誕生した商品で累計販売数は700万缶を突破した。おしゃれなパッケージデザインは女性の受けがいいという。

 宮城の塩釜商工会議所(塩釜市)は地元の合同会社顔晴れ塩竈(がんばれしおがま)が製造する「みなと塩竈海保カレー(レトルト3種)」を出品する。宮城海上保安部に協力を仰ぎ、昨年商品化した日本初の海保カレーレトルト。巡視船で乗組員に提供されるカレーと同じ味を再現した。

顔晴れ塩竈の「みなと塩竈海保カレー(レトルト3種)」

 業務用製麺会社のマルニ食品(宮城県登米市)は仙台屈指の人気ラーメン店「みずさわ屋」監修のしょう油ラーメンを出品する。昔ながらのストレート細麺と鶏や豚の動物系スープに煮干しや昆布、椎茸などの出汁を絶妙なバランスでブレンドし、醤油で味を整えた。あっさりとしていながらも深い味わいの中華そばを忠実に再現した。常温で100日保存できるという。

 今回は出展社情報ページを大幅にリニューアルした。展示会独自の「商材シート」には各社が商品の特徴や強み、他社との違いなどを詳細に書き込んでおり、出展社とバイヤーのマッチングツールとしての機能を強化した。会期中は会場の一画に商談コーナーを設け、全国各地のバイヤー38社と出展社の対面型個別商談をセッティングし、300〜400件の商談を組むという。首都圏や西日本の大手バイヤーとはリモート商談の場を設ける。

    マルニ食品の「中華そば みずさわ屋」