リコピンに腎障害の予防効果を確認

 カゴメはリコピン摂取が腎臓中のフリーラジカルの消去を早めることを明らかにした。国際医療福祉大学薬学部の横山秀克助教授との共同研究。腎障害の予防効果に対する期待が高まった。
 トマトに多く含まれるリコピンは優れた抗酸化作用があるが、リコピン投与後の腎臓で抗酸化能(還元能)を生体内で観測した例はないという。今回の研究でラットにリコピンを経口投与してラットの腎臓内の還元能をESR法(電子スピン共鳴)で計測、評価したところ、リコピン投与を受けたラットの腎臓の還元能を高めることを明らかにした。
 横山教授は「トマトに含まれるリコピンの抗酸化作用が実験的に作られた腎障害を改善したという報告があったが、実験動物が生きたままの状態で観察した例はなかった。今回の結果からリコピン摂取が腎障害予防効果をもたらすことに期待が持てる」と語っている。