先行した新「ギョーザ」は改定により6割増収続く

 味の素冷凍食品はわが国の冷凍食品市場の中で単品一番の売上げを誇る「ギョーザ」を昨年秋に大幅リニューアル。その結果、テレビCMと従業員による店頭訴求効果が表れた10月は単月で70%増と著しく伸び、10〜12月の売上げは前年比56%増と絶好調。当初はミニマムで10%増とした計画の1.5倍のペースで伸びている。

大幅リニューアルした「ギョーザ」

 量販店1店平均の週販も60個を超える高い評価。さらに、10月以降の平均売価も10円以上アップしている。技術力で付加価値を高め、販売単価の引き上げも実現したことは非常に意義深い。
 また9〜11月のギョーザの平均購入世帯率は6%弱から9%に1.5倍増えているが、この中で既存利用者の購入が20%増と底支えしているのに加え、新規ユーザーが111%増と利用層が2倍に増えていることも冷凍食品業界で注目している。
 “史上最強のギョーザ“の投入により、当初は売上げがミニマムで10%増117億円と同社では見込んでいたが、このままでいけば3月通期では140億円弱までいきそうな勢いを見せている。
 同社「ギョーザ」は従来から油なしでできることがポイントの1つだったが、昨年秋のリニューアルで餃子の底に水分を含む「羽根の素」を加えることで、“油なし・水なし”の画期的な商品に仕上げ、これを市場が圧倒的に支持しているという図式。

 同社の市販用冷凍食品は、餃子以外にエビ寄せフライ等のフライ類、米飯、ハンバーグなどの主力品も前年実績を上回っており、好調に推移している。