FRP製の次世代フリーザーを実機展示

 前川製作所は昨年コンセプトモデルを出品した次世代型フリーザー「CooLDo」(コルド)の実機や、チキン加工ロボットなど近未来的な装置を出品する。テーマは「マエカワの進化論〜100年企業に向かって since1924〜」。

昨年発表したコルドのコンセプトモデル、今年はユーザー
からの要望を取り入れて実運用できる

 コルドは「食品凍結装置はこうありたい」という同社開発スタッフの夢を形にしたもの。徹底的にコンパクトさと衛生を追求した。
 衛生を求める食品工場は自動洗浄装置(CIP)で内部を丸洗いでき、蒸気殺菌機能を装備した密閉式のフリーザーを採用するようになったが、コルドの近未来的なボディは冷却や洗浄に威力を発揮する。
 FRPのボディは200〜300度Cの高温に耐え、高温の蒸気殺菌が可能。構造的にもパネル式のようにフリーザーの下に支える脚を設置する必要がない。
 一般的なパネルフリーザーの高さが3メートルほどなのに対し、コルドは160cmと低くコンパクト。長さは実際の運用では12mほどになる予定だが、展示場には9mほどの装置を設置する。ユニットを連結する仕組みなので、長さは調整可能。幅はトラックに載せて一体搬入できる大きさに抑えている。このため、工場への設置も短期間で完了できる。
 昨年参考出品したコンセプトモデルに、その後自社の改良アイデアやユーザーから出た意見を取り入れて実運用出来る「実機」により近づけた。本来、内部を確認する必要がないほど完璧に洗浄できるが、ユーザーに要望を取り入れてリフトアップ式のハッチを取り付け確認できるようにした。ベルトはステンレス製が標準だが、プラスチックベルトも検討中。
 発売は来年1月ごろになる予定。
 冷凍機は最新の「NewTon F」を出品する。自然冷媒(一次側はアンモニア、二次側は二酸化炭素)専用設計のニュートンシリーズの中でも、フリーザーの用途に特化した冷凍機。コルドと組み合わせて提案する。